早稲田大学文化構想学部JCulP合格に必要な「日本文化の発信」とは
こんにちは、毎日学習会の林です。
今回は、早稲田大学文化構想学部のJCulP(国際日本文化論プログラム)入試についてお話しします。
実は今年、当塾からブラジル在住の生徒さんがJCulPに合格しました。 この生徒さんのIB(国際バカロレア)の最終スコアは34〜35点ほど。早稲田の基準としては決して高い方ではありません。それでも面接なしで合格を勝ち取れたということは、提出した「パーソナルステートメント(志望理由書)」がずば抜けて良かったということに他なりません。
そこで今回は、合格をつかむための志望理由書の書き方や、JCulPで求められる視点について解説します。
志望理由書は「ロジック」と「熱意」の両輪で
毎日学習会では、志望理由書をかなりロジカル(論理的)に書くよう指導しています。感情や感性に頼った指導には再現性がないからです。ロジックがあれば、誰でも合格レベルの文章を再現できます。
1. 過去・現在・未来の一貫性
まず、「高校時代にやってきたこと」「大学でやりたいこと」「社会人になってやりたいこと」が一貫している必要があります。
特に「大学でやりたいこと」については、大学が研究機関であることを意識しましょう。
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すでにされている研究は何か
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まだされていない研究は何か(リサーチギャップ)
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なぜその「まだされていない部分」を自分がやる必要があるのか
「この研究はまだされていません。これは社会的に重要です。だから私がやります」というロジックは非常に強力です。
2. 「Why(なぜ)」で熱意を伝える
一方で、ロジックだけで書かれた文章は冷徹で、読み手の感情を揺さぶりません。 熱意や興奮を伝えるためには、「How(どのようにやるか)」だけでなく、**「Why(なぜそれをやるのか)」**という動機の部分を厚く書くことが重要です。
また、内容は必ず「本心」で書いてください。 大学ごとに違う人格を作って志望理由書を書くと、面接でボロが出ますし、話の辻褄が合わなくなります。どこの大学を受けるにしても、自分の軸となる本音をベースに書くことが、結果として合格への近道になります。
JCulP攻略の鍵:「日本文化」を疑う視点
JCulPの志望理由書では、「日本文化の発信」や「海外との関わり」が大きなテーマになります。ここで重要になるのが、**「そもそも日本文化とは何か?」**という深い問いです。
日本文化は「作られた伝統」かもしれない
私たちが「日本らしい」と思っているものでも、実は明治以降に西洋の影響を受けて生まれたものだったり、ここ数十年で定着しただけのものだったりします。 ベネディクト・アンダーソンの『想像の共同体』の話にも通じますが、「伝統だと思っていたものが、実は最近作られたものだった」ということはよくあります。
例えば、「日本は昔からこうだった」という前提で書くのではなく、「豊かだった時代だから成立した文化ではないか?」「これから国力が落ちたらどうなるのか?」といった批判的な視点を持つことが大切です。
海外における「日本食」のリアル
海外への発信を考える際、現地のリアルな反応を知ることも重要です。 例えば、オーストラリアなどで「日本食レストラン」に行くと、経営者が日本人ではなく、味も現地化されている(いわゆる「コリアン・ジャパニーズ・レストラン」のような)ケースが多々あります。 これを単に「偽物だ」と否定するのではなく、「なぜこういう形で受容されているのか」「現地の味覚とどう違うのか」を考えることが研究の種になります。
「謎の国」日本をどう伝えるか
日本は言語の壁が厚く、キリスト教もあまり浸透していません。海外の人から見ると、歴史的な背景(神風特攻隊など)も含めて「不思議な国」「謎の国」と見られることが多いです。
そうした外部からの視点を理解した上で、
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日本文化をどう定義するか
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それをどう発信していくか
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海外からの反応をどう受け止めるか
これらを深く掘り下げていくことで、JCulPの志望理由書はよりオリジナリティのある、魅力的なものになります。
ぜひ、表面的な「日本文化好き」で終わらせず、一歩踏み込んで考えてみてください。

