※ 著作権の関係上、大問1は割愛されております。
問2-1【解説】
1. 設問の確認
まず、設問を確認します。
問一 傍線部(1)における「関心」という言葉はどのような意味で用いられているか。30字以内で説明しなさい。
2. 傍線部(1)と文脈の分析
次に、本文で傍線部(1)の箇所と、その前後の文脈を読み解きます。
私たちの学ぶ態度は、対象を愛し、対象に(1)関心を持ち、対象と親しむ態度である。私たちがあるがままに見られたい、たがいのちがいを認めあう相互的な関係のなかで学ぶ態度である。
並列関係の確認:
傍線部(1)の「関心を持つ」は、「対象を愛し」「対象と親しむ」ことと並列で述べられています。
これにより、ここでの「関心」は、単なる知的な好奇心や興味(interest)ではなく、対象への積極的で、受容的な思いを含んだニュアンスであることが推測できます。
直後の文(具体説明)の確認:
傍線部(1)を含む文(「私たちの学ぶ態度は〜」)の直後には、「私たちがあるがままに見られたい、たがいのちがいを認めあう相互的な関係のなかで学ぶ態度である」と続きます。
これは、傍線部を含む「学ぶ態度」の具体的な内容を説明しています。
キーワードの抽出:
以上の分析から、解答に含めるべき要素は以下の通りです。
- 対象の「あるがまま」を受け入れること。
- 対象との「ちがいを認めあう」こと。
- 一方的ではなく「相互的な関係」を築こうとすること。
問2-1【解答】(28字)
対象のありのままを認め、相互的な関係を築こうとすること。
問2-2【解説】
1. 設問の確認
まず、設問を確認します。
問二 傍線部②全体の意味を80字以内で説明しなさい。
2. 傍線部②の特定と文脈の分析
次に、本文で傍線部②の箇所を特定し、その内容と前後の文脈を読み解きます。
傍線部②のテキスト:
②その一方で、彼は耳慣れない、彼にはなじみのない新しい秩序を、彼がもとの秩序を離れるときに、彼に訪れるかもしれない混沌のなかから、発見しようとすること、聞きわけるための準備なのである。
文脈の分析:
- 傍線部②の直前では、「学ぶこと」(=「彼」が行うこと)の一つの側面について書かれています。それは、すでにある自分の秩序を、混沌から守り、維持しようとする「保守的な」側面です。
- 傍線部②は「その一方で」と始まっており、直前の段落とは対照的な、「学ぶこと」のもう一つの側面を説明していることがわかります。
- その「もう一つの側面」とは何かを、傍線部②のテキストから分解して読み取ります。
- いつ? →
彼がもとの秩序を離れるときに - どこから? →
彼に訪れるかもしれない混沌のなかから - 何を? →
耳慣れない、彼にはなじみのない新しい秩序を - どうする? →
発見しようとすること、聞きわけるため - 結論は? →
(それこそが学ぶことの)準備なのである
- いつ? →
解答に含めるべき要素:
したがって、解答には「(学習の)もう一つの側面とは、①もとの秩序を離れた際に生じる②混沌の中から、③新しい秩序を④発見・識別するための⑤準備である」という要素をすべて含める必要があります。
問2-2【解答】(75字)
学ぶことのもう一つの側面は、元の秩序を離れる時に生じるかもしれない混沌の中から、耳慣れない新たな秩序を発見して、聞き分けるための準備であるということ。
問2-3【解説】
1. 設問の確認
まず、設問を確認します。
問三 傍線部③の意味を50字以内で説明しなさい。
2. 傍線部③と文脈の分析
次に、本文で傍線部③の箇所と、その前後の文脈を読み解きます。
傍線部③のテキスト:
③これは、かれの「想像」 (imagination) という言葉が表わすものであった。
「これ」が指す内容の特定:
傍線部③の主語である「これ」が何を指しているかを、直前の文章から探します。
- 直前では、近代実証主義が「観念」や「記憶」といった受動的な言葉を用いたのに対し、ユング(=かれ)は「もっと能動的で意志的な、言葉を『想像』 (imaginatio) のうちに見いだした」とあります。
- したがって、「これ」が指すのは「能動的で意志的な心のはたらき」であることがわかります。
傍線部③の構造の理解:
傍線部③は、「これ」=「ユングの『想像』という言葉が表わすもの」という構造になっています。
つまり、この文は「ユングにとって『想像』とは、能動的で意志的な心のはたらきのことである」と定義している文です。
解答に含めるべき要素:
設問は「傍線部③の意味」を問うているため、上記の定義(「これ」の内容と「想像」の関係)を簡潔にまとめます。
- ユングにとって「想像」とは何か。
- それは「能動的で意志的な心のはたらき」であること。
- (可能であれば)文脈上の対比である「受動的なもの(観念や空想)とは違う」というニュアンスを含める。
問2-3【解答】(48字)
ユングにとって「想像」とは、単なる空想ではなく、能動的で意志的な心のはたらきであったということ。
問2-4【解説】
1. 設問の確認
まず、設問を確認します。
問四 傍線部④の意味を100字以内で説明しなさい。ただし、「悼み型」および「ある型」という言葉をそれぞれ一回ずつ用いること。
2. 傍線部④と文脈の分析
次に、本文で傍線部④の箇所と、その前後の文脈を読み解きます。
傍線部④のテキスト:
④この反復作業において生成変化する
「この反復作業」が指す内容の特定:
傍線部④の直前の文脈を読みます。
- 「分析家は(中略)患者がその面影を自分に映し出すのを手助けする」
- 「この分析家の映し出しが、患者にとっての『鏡』となる」
- 「患者はその鏡に自分の姿を見る」
- 「④この反復作業こそが(中略)『悼み型』」
- 以上の流れから、「この反復作業」とは、分析家が「鏡」のように患者の姿を繰り返し映し出し、それによって患者が自分の姿を見つめること、すなわち「悼み型」の手法そのものを指していることがわかります。
「生成変化する」の意味の特定:
- 傍線部④は、「この反復作業(=悼み型)において、(患者が)生成変化する」という意味の文の一部です。
- つまり、「悼み型」という手法によって、患者の内面や自己が積極的に形作られ、変わっていくことを示しています。
「ある型」との関係:
- 設問では「ある型」という言葉も使うよう指定されています。
- 本文では、傍線部④の直後に「『ある型』のあり方」についての説明が続きます。
- 「ある型」は、「分析家がただ、そこにいて、患者が(中略)みずからの存在を築き上げるのを手助けする」とあり、分析家が積極的に働きかける「悼み型」とは対照的な手法として描かれています。
解答に含めるべき要素:
- 「この反復作業」が、分析家が患者を映し出す「悼み型」の手法であること。
- その手法によって、患者が積極的に「生成変化する」(形作られ変わっていく)こと。
- そのあり方が、分析家がただ存在する「ある型」とは異なる(対照的である)こと。
問2-4【解答】(100字)
「悼み型」とは、分析家が鏡のように患者を繰り返し映し出す反復作業により、患者の内面が変化していく手法である。この能動的に変化を促す在り方は、分析家がただそこに存在して支えるだけの「ある型」とは異なる。



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